楽読東京駅八重洲スクール
インストラクターの
あべのぶおです。
あなたは「頭が固い」ですか?
それとも「頭がやわらかい」方でしょうか。
もちろん、固いものが頭に当たっても
ちっとも痛くない、という
物理的な「頭の固さ」ではなく・・・。
そして「頭が固い」よりは
「頭がやわらかい」方がよさそうと
皆さんも感じるのではないでしょうか。
今回は、そんな皆さんと一緒に
読みたい一冊をご紹介します。
『やわらかい頭の作り方
身の回りの見えない構造を解明する』
(細谷 功 著/筑摩書房 刊)
https://www.amazon.co.jp/dp/4480878831
さて、「頭が固い」「頭がやわらかい」という時
それぞれ、どんなイメージを持つでしょう?
「頭が固い」というと
・一つの価値観に固執して、
他人の価値観や考えを受け入れない
・慣例や前提などの古い常識を絶対視し、
新しい現象を否定的に捉える
こんなイメージではないでしょうか。
逆に「頭がやわらかい」人は
・一つの価値観や考えに固執せず
状況や相手に応じて柔軟に変化する
・他人が考えつかないような
新しいアイデアをどんどん生み出す
本書の目的は「頭がやわらかく」なるために
どのように世の中や身の回りの事象を
見ていけばよいのかを学ぶこと。
そのために本書では
「目に見えない構造」をキーワードに
考えていく、と説きます。
頭のやわらかい人は
目に見えないモノ・コトを
「概念」として扱う能力が高い、と
本書では説明します。
そして本書では、最初に
自分の思考の「癖や偏り」を
認識することから始めると言います。
例えば、著者の細谷さんは
「遠くのものの方がありがたい?」
という章を立てて、読者に問いかけます。
社内の人がいくら言っても
全然説得力がないのに、同じことを
外部のコンサルタントが言うと
妙に説得力が増す、なんてことは
よくあることです。
そして細谷さんは、これが
新しいアイデアを生み出す際の
ポイントにもなる、と言うのです。
「頭の使い方」も、私たちはつい
「身近にあるもの」で済ませようとする。
これが「頭の固さ」の
一つの原因だと本書では説明します。
新商品のアイデアを考える際に
業界内だけで考えても、それは
既存商品の延長線上にあるものに
なってしまいがちです。
ですが「遠くの世界」を活用すると
既存のもの同士の組み合わせでも
新しいアイデアが産まれたりするのです。
例えば「回転寿司」のアイデアは
ビール工場の製造ラインから、
マジックテープのアイデアは
草むらで衣類にくっついてくる植物
「オナモミ」から来ていると言われます。
皆さんご存知「万有引力」も
リンゴが木から落ちるのを見て
ニュートンが思いついたとされています。
「遠くのもの同士」を結びつけると
価値あるアイデアが産まれる可能性が
高くなってくる・・・。
でも「頭の固い」人は
「そんなのおかしいだろ!」
「真面目に考えろ!」と
アイデアの種を潰したりしてしまいます。
本書には、こうした
「頭をやわらかく」する方法が
たくさん紹介されています。
大人気絵本作家の
ヨシタケシンスケさんの挿絵もあって
楽しい雰囲気と共に、頭を柔らかくするための
アイデアが手に入りますよ。
興味が湧いた方は
ぜひぜひ、手にとって読んでみてくださいね。
それでは、今日はここまで。
お読みくださり、ありがとうございました!
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(参考資料)
『やわらかい頭の作り方
身の回りの見えない構造を解明する』
(細谷 功 著/筑摩書房 刊)
https://www.amazon.co.jp/dp/4480878831
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最後に、もう一つ。
「『違う』ことをするには理由がいる」
今週もステキな一週間になりますように。